化学肥料や農薬が20世紀中ごろに登場して以来、農業の在り方が劇変しました。収穫量が飛躍的に増え、作業も楽になりましたが、収穫された農作物の栄養価は1/5~1/10と大きく減少したと言われています。
さらに、農薬や抗生物質などの薬害もあって、人々の健康が大きく損なわれ、一見豊かな社会ですが、飽食時代の栄養不足になってしまったのです。
しかもそれから半世紀が経ち、地力もどんどん低下し、化学肥料の効果が減り、連作障害などで栽培が難しくなってきています。
そしてあらゆる動植物も致命的な影響を受け、生態系が乱れ、自然災害にも弱くなって、地球環境が悪循環に陥っています。
いまこそ原点に戻り、根本的、本質的なことを捉えて取り組むことが求められています。
植物にとっては清浄な土壌、水、空気、太陽の光、そして微生物が一番大事です。
土作りより、肥料や養分に関心が注がれているのが本末転倒としか言いようがありません。
ただ慣行農業より収益性の高い農業にしなければ、自然農業も有機農業も掛け声倒れに終わり、なかなか広がりません。
弊社は、生命力が強く、日本などで豊富にある竹資源と、酵素発酵液の活用に、現代農業の悪循環を断ち切る可能性が秘められていると考えています。
品質と収量の向上によって農家さんは収益が増え、商品の日持ちが長くなることで流通業者はロスが減り、消費者にとっては手ごろな値段で栄養価の高い自然食品を入手することができ、すべての農業関係者にメリットのある仕組みの構築が可能になります。
社名の「天成」には自然の摂理に従って農業を営むという意味が込められています。
人工合成の化学肥料や農薬、抗生物質をできる限り使わず、竹などの豊富な地域資源を微生物の力で土壌改良剤を作り、循環型自然農業に活用し、地球環境の改善に寄与しながら、より健康で幸せな生活のために、より多くの人に自然の恵みを提供できたらと思っています。